サノレックスとは、マジンドールを有効成分とした接触中枢を刺激して食欲を抑える内服薬で、1967年にアメリカの製薬会社サンドファーマ社(現ノバルティスファーマ社)が開発した薬剤です。1973年に発売され、欧米をはじめヨーロッパなどの国々で肥満症の治療薬として用いられていました。日本でも1992年に厚生労働省から承認され発売され、食欲抑制剤としては日本で初めて承認された唯一の薬剤です。2014年12月に製造販売ライセンスがノバルティスファーマ社から富士フィルムファーマ社に引き継がれて販売され、日本国内でも広く利用されています。サノレックスはBMI35以上の方は保険適応です。それ以外の方は保険が効きませんので、自由診療で処方してもらうことになります。ユナイテッドクリニックでは自由診療となりお薬代だけでサノレックスを処方しております。ただし、保険診療においてはBMI35以上の重度の肥満の方が適応となる薬剤ですので、重度の肥満症でない方は医師の診察でその適応を慎重に検討する必要があります。ちなみにBMI35のの目安は、身長170cmで体重101kgです。BMIの計算式は、BMI=体重(kg)÷身長(ｍ)÷身長(ｍ)になります。BMI35以上の方は3割負担などの保険が適応になり、保険診療の場合は最大処方日数は14日間となります。今回はこのサノレックス(マジンドール)について効果や副作用、飲み方など書いていきたいと思います。
サノレックスの服用方法(飲み方)
サノレックスを服用する場合は、最初の1ヵ月間は1日1回昼食前に服用して様子を見ていただきます。効果が薄い場合は1日3錠まで増量可能です。体質によっては空腹時の服用で気分が悪くなる可能性もありますので、そういった場合は昼食後に変更してください。また、夕方以降の服用は不眠などの症状が出る可能性もありますのでご注意ください。また、3ヶ月服用したら一度休薬するようにしましょう。それ以上は依存性が出てくる可能性があります。1ヵ月以上続けても効果がない場合は医師にご相談ください。
サノレックスの効果
サノレックスの成分であるマジンドールは食欲中枢への直接作用と脳内でのアドレナリン、ドーパミン、セロトニンの神経細胞による再取り込み抑制という2種類の機序により、消費エネルギー促進とともに食欲を抑制する交感神経作用アミン薬という薬剤に分類されます。色々な論文が出ていますが、おおむね最大10kg程度までは体重減少が可能なようです。(個人差はあります)
食欲を抑制する薬剤で、食欲抑制以外でも代謝を亢進する作用等が認められていますが、主に食欲を抑え摂取量を減らすことにより効果を発揮します。そのため、サノレックスのみ服用していれば痩せられるという訳ではなく、食事や運動療法を始めるにあたって少量の食事で我慢するための習慣をつけたり、その習慣の維持、継続するために使用します。
サノレックスの副作用
すべての方に起こるわけではありませんが、薬剤ですので副作用が出ます。特に多いのが喉の渇きと便秘ですが、どちらも約5%で自分で対応できるものなのでそこまで心配する必要もないでしょう。その他に稀にですが睡眠障害や頭痛、眠気、嘔吐、下痢、肝機能の障害などもあります。個人差もありますが、気分が悪くなったり睡眠障害がひどい場合は服用するのを中止し、医師にご相談下さい。
また、サノレックスは服用期間が3ヶ月が限度となっています。それには理由があり、重大な副作用としてあるのが上にも書いた依存性、そして肺高血圧という病気です。肺高血圧とは、ちょっとしたことで息切れを感じたり、胸の痛みがあるなどの症状があります。このような場合は必ず医師に申し出てください。これらは長期服用すると起こる可能性があります。
サノレックスの処方ができない方
以下の方には処方ができません。
・サノレックスに対してアレルギーを起こしたことのある方。
・緑内障の方。
・重症の心臓、膵臓、肝臓、腎臓の病気の方。
・重症の高血圧の方。
・脳の血管に異常のある方。
・うつ症状、精神疾患の方。
・薬物、アルコール乱用歴のある方。
・妊婦、小児。
・低体重の方。
サノレックス処方
サノレックスは服用限度がある薬剤で自己流で使うと取り返しのつかない副作用など出る可能性もあります。通販やネットで購入するのではなく、専門のクリニックや病院で処方してもらい、医師の指示に従いながら服用するようにしましょう。ユナイテッドクリニックは男性専門クリニックとして勃起不全(ED)治療薬や早漏(PE)治療薬、薄毛(AGA)治療薬を始め、今回紹介させていただいたメタボ対策に効果のあるサノレックス、その他にもゼニカルや制汗剤のパースピレックスなど様々な薬剤の処方を行なっております。ご相談だけでも大歓迎ですので、是非ご来院ください。
